当院をご利用の方へ
ご来院時のご案内
①当院ではオンライン資格確認を行っております。
→ ご来院の際は、マイナンバーカードをご持参ください。
②以下の場合には、健康保険証のご提示をお願いいたします。
・初診の方
・前回の受診から1ヶ月以上経過している方
予防接種について
①各種予防接種は、診療時間内に随時対応しております。
②ただし、『子宮頸がんワクチン』につきましては、事前予約が必要です。
→ ご希望の方は、あらかじめお電話または窓口でご予約ください。
発熱外来について
①発熱外来は随時実施しております。
②当院のかかりつけ患者さま以外の方も受診可能です。
③混雑時のみ予約制となる場合がございます。
→ 事前にお電話でお問い合わせいただけますと安心です。
各診療科の主な疾患
本ページでは循環器科、内科、小児科それぞれの領域で出くわすことの多い各疾患について解説しています。説明はあくまで疾患のイメージをもってもらうための簡潔なもののため、詳細について疑問等があれば来院された際に遠慮なくお尋ねください。
【 循環器科 】
・心不全
・不整脈
・ペースメーカー植込後
・狭心症
・心筋梗塞
・弁膜症
・静脈血栓塞栓症
・閉塞性動脈硬化症
【 内科 】
・風邪 (正式名称:風邪症候群)
・COVID-19感染症
・インフルエンザウイルス感染症
・感染性胃腸炎
・高血圧症
・糖尿病
・脂質異常症
・高尿酸血症
・気管支喘息
【 小児科 】
・突発性発疹
・溶連菌感染症
・百日咳
・咽頭結膜熱 (通称:プール熱)
・RSウイルス感染症
・アトピー性皮膚炎
循環器科
副院長外来を中心に診療を行っています。
当該疾患で受診される初診の方(他院からの紹介を含む)は極力副院長の外来日にお越しください。
循環器疾患は診断後速やかに入院が必要となるものも珍しくありません。当院は近隣の複数の病院の循環器科と提携しており、診察の結果精査や入院が必要となった場合には速やかにご紹介させていただきますのでご安心ください。
心不全
心臓は全身に血液を送り出すポンプとして一日中、休むことなく働いています。心不全とは、「心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気」と定義されています。心臓に負荷をかける状態すべてが心不全の原因となるため原因は多岐にわたります。治療も原因や病状に応じて調整が必要になるため医師と患者およびご家族との密な連携が必須となります。当院でも患者さんの状態を常に気にかけその時その時の患者さんの状態に応じた適切な治療をこころがけております。
緊急受診サイン:呼吸が苦しい(息がすぐに切れる), 苦しくて横になれない(起きて座っていると楽), 足が浮腫み、短期間で体重が増えた
主な検査:採血, レントゲン, 心電図, 心エコー
代表的な治療:薬物治療(利尿剤, 心保護薬など), 原因疾患の治療
不整脈
不整脈とは心臓の脈が通常とは異なる状態の総称であり、脈が速いもの、遅いもの、不規則なものなど多岐にわたります。
不整脈の種類によって健康上問題にならない可能性が高いものからすぐに内服治療を開始したほうがよいもの、緊急での入院が必要なものなど治療方針が異なってくるため脈の異常を感じたり、自覚症状がなくても健康診断で異常を指摘されたりした場合にはすぐにご相談ください。
緊急受診サイン:脈の異常を感じる, 失神(意識が突然なくなり数秒で戻る)を起こした
主な検査:心電図, ホルター心電図
代表的な治療:薬物治療(抗不整脈薬,抗凝固薬など), ペースメーカー植込, カテーテルアブレーション
ペースメーカー植込後
徐脈性疾患(脈が遅いタイプの不整脈)に対して行われることが多い治療の代表的なものにペースメーカー植込があります。
ペースメーカーは自身の脈拍を感知して不足する脈を補うということを終生行うための機械です。しかし、機械のため不具合を起こしてしまう可能性は残念ながらゼロではありません。ペースメーカーを植え込んだ方は定期的に循環器外来を受診し、機械の状態や電池の寿命を確認する必要があります。また、最近では植え込み後に遠隔操作でペースメーカーの状態を確認し、異常がなければ外来の受診は最長1年に1回で済む「遠隔モニタリング」が主流となっています。
当院ではペースメーカー植え込み術は実施しておりませんが、他院でペースメーカー植え込みを行った方の遠隔モニタリングならびに外来フォローを行っています。院長ならびに副院長ともペースメーカー植え込み手術の十分な経験があり、副院長は現在も平成立石病院で手術を実施していますのでご安心してご相談ください。(なお、現在は対応できるペースメーカーの種類が限られているため、紹介ならびにご自身で受診される場合は一度ご確認いただけますと幸いです)
緊急受診サイン:脈が明らかに遅くなった, 心不全症状(上述の心不全参照)が出現した
主な検査:心電図, ペースメーカーデバイスチェック
狭心症
狭心症とは冠動脈(心臓自体に血流を送る血管)が動脈硬化や血栓症などによって狭くなり、心臓の筋肉に必要な酸素や栄養がいきわたりにくくなる状態です。
典型的な症状としては労作時(心臓がどきどきする動作)の胸部絞扼感(胸が締め付けられるような圧迫感)です。
最初は違和感程度でも徐々に症状が増悪し、放置すると心筋梗塞に進展してしまう可能性のある危険な病気です。診断は自覚症状の他、心電図所見やエコー所見、採血・生活習慣などでわかるリスク因子などから総合的に判断して、必要に応じてCT検査やカテーテル検査を実施することによりなされます。また、狭心症のリスクのひとつでもある糖尿病を有している方の場合、糖尿病が重症化していると痛覚が鈍っているため症状に気づかず重症化してしまうことも珍しくありません。当院に通院されている方でリスクを多数有している方は必要に応じて精査を勧めさせていただくこともあります。
緊急受診サイン:再現性のある労作時の胸部絞扼感・違和感, 健診で突然指摘された心電図異常
主な検査:採血, レントゲン, 心電図, 心エコー, 冠動脈CT
代表的な治療:カテーテル治療, 心臓血管バイパス手術, 薬物治療(抗血小板薬, 高コレステロール治療薬など)
心筋梗塞
心筋梗塞とは冠動脈(心臓自体に血流を送る血管)が動脈硬化や血栓症などによって完全に詰まるか、高度に狭くなってしまうことで心臓の筋肉に必要な酸素や栄養が届かなくなり、壊死(心筋細胞の一部が死ぬ)を起こしてしまう状態です。診断は主に症状と心電図で行いますが、ほかにも採血やエコー所見も重要な指標になります。
定義は上述した狭心症と似ていますが、狭心症は心筋の壊死までは至っておらず、心臓の機能は可逆的(治療によって元に戻る)な可能性があるのに対し、心筋梗塞によって壊死してしまった心筋細胞は元に戻ることはありません。
また、心筋梗塞は一刻を争う疾患であり、治療が遅れると心臓に重大な後遺症が残ったり、命にかかわったりする非常に危険な疾患です。治療は現在心臓カテーテル治療が主流ですが、リスクや病状によっては心臓血管バイパス術を行うこともあります。当院にいらした方が心筋梗塞であった場合には速やかに提携病院へ紹介しますが、症状から心筋梗塞が疑われた場合は迷わず救急車を呼んでください。
緊急受診(救急要請)サイン:突然発症の強い胸痛
主な検査:採血, レントゲン, 心電図, 心エコー
代表的な治療:緊急カテーテル治療, 心臓血管バイパス手術, 薬物治療(抗血小板薬, 高コレステロール治療薬など)
弁膜症
心臓は通常4つの部屋(右心房・右心室・左心房・左心室)に分かれていて、各部屋の出口には弁構造があることで血液の逆流を防ぎ、血流が一方向に流れるようになっています。
これらの弁が極端に狭くなったり、しっかりと閉じなくなったりといった異常を起こすことで血流の減弱や逆流が起き、心不全や突然死の原因となることがあります。
診断のためにはまずは聴診による心雑音の聴取が基本となり、心エコーによる精査で確定診断となります。
また、治療は保存的治療(内服のみでの治療)となるか手術となるか、あるいはカテーテル治療となるか等病気の部位や状態によって異なります。
緊急受診サイン:健診での心雑音指摘
主な検査:採血, レントゲン, 心電図, 心エコー
代表的な治療:カテーテル治療, 開心手術, 薬物治療(心不全治療薬)
静脈血栓塞栓症
身体の奥深くの静脈(多くは下肢・骨盤内の血管)に血栓ができ、足の浮腫みを生じたり(深部静脈血栓症)、血栓が血管の中を流れて肺の血管にまで至り、肺血管が詰まることで呼吸不全を起こしたりする状態(肺血栓塞栓症)の総称を指します。
特に肺血栓塞栓症に至った場合は突然死のリスクもあるため深部静脈血栓症が判明した段階で速やかな治療が必要になります。
代表的な原因として血液の凝固系の異常をきたす状態(血液疾患、悪性疾患、妊娠、経口避妊薬、その他薬剤など)が背景にあったり、飛行機などで足を長時間動かさずにいること(通称エコノミークラス症候群)などがあげられたりします。
診断がついた際に入院が必要になるか等は病状によりますが、血栓がある程度大きいと急変のリスクもある危険な疾患のため、入院となることが多い疾患です。
緊急受診サイン:下肢の浮腫みと把握痛, 突然発症の呼吸の苦しさ
主な検査:採血, レントゲン, 心電図, 心エコー, 血管エコー, 造影CT
代表的な治療:薬物治療(抗凝固薬など), カテーテル治療, 血栓除去手術
閉塞性動脈硬化症
動脈硬化により手足の血管が細くなり、血流が悪くなることで手足の痛みや冷感が出現します。一般的には下肢の血管で起こることが大半であり、その場合軽症では冷感程度ですが、重症度が増すにつれて間欠性跛行(歩行により足の痛みが出現し、休むと改善する)が出現し、さらに悪化すると安静時も常に痛むようになります。この疾患が重症化する方は重症糖尿病や透析など、元の血管の状態が良くないことも珍しくなく、未治療で放置した場合血流悪化部位の壊疽をきたし、切断を余儀なくされる事態になる可能性があります。下肢の切断に至ってしまうと一般的には生命予後は厳しくなってしまうことが多いため切断に至る前に治療することが極めて重要です。
緊急受診サイン:下肢の冷感, 間欠性跛行(歩行に伴う下肢の痛み)
主な検査:ABI, 血管エコー, 造影CT
代表的な治療:薬物治療(抗凝固薬など), カテーテル治療, 血栓除去手術
内科
風邪や体調不良などの一般的な内科に加え、高血圧症や糖尿病などのような生活習慣病に関しても適切な診断と治療を心がけています。
下記にあげた疾患は一般内科でよくみられる疾患の代表的なものではありますが、数ある疾患のごく一部であり、身体の不調の原因が下記にあげたもの以外によることも珍しくありません。もちろんそういった場合でも対応し、一人ひとりの状態に合わせた治療方針をご提案いたしますので、なんとなく体調が悪いといった違和感程度の症状でも遠慮なくご相談ください。
また、当院で対応が難しいと考えられた場合には近隣の専門病院へご紹介とさせていただきますのでご安心ください。
風邪 (正式名称:風邪症候群)
鼻やのどにおこる急性炎症を総称して風邪症候群といい、約90%はウイルスによる感染症とされています(残りの10%は細菌性など)。風邪を起こすウイルスは数百種類以上あるといわれ、さらにそれらが年々変異しているため原因ウイルスの特定やワクチンなどによる予防は現実的には難しいとされています。
その時に流行しているウイルスの性質により症状の出方は異なりますが、一般的には咳・痰・鼻水・のどの痛みが出現し、重症度によっては発熱を認めます。
風邪に対する根本的な治療薬はなく、対症療法(各症状を緩和するための治療)を行いつつ、休息を十分とり、自身の免疫系が病原体を退治することで病気を治癒します。一般的には抗生物質は必要ありませんが、風邪をひいている間に別の細菌に感染(二次感染)した場合は抗生物質による治療を行うことがあります。
風邪予防のためには手洗い・うがいを確実に行い、必要に応じてマスク着用などをこころがけましょう。
緊急受診サイン: 咳・痰・鼻水・のどの痛み・発熱
主な検査:必要に応じて採血・レントゲンやコロナ・インフルエンザ検査
代表的な治療:対症療法, 休息
COVID-19感染症
2019年に中国武漢市で発見された「SARS-CoV-2」ウイルスによる感染症で世界的パンデミックを引き起こした感染症です。当時は健康な方でも感染による重症化で命を落としたり重度の後遺症が残ったりするなどしており、二類感染症に分類され厳格な隔離政策などがとられていました。ワクチンの普及や集団免疫の獲得などにより現在は以前ほど重症化する患者は多くはなくなり感染症の分類も五類となっています。
風邪と同様の症状がみられることが多いですが、流行したときのウイルスの型により味覚障害や嗅覚異常をきたしやすかったり、肺炎に進展しやすかったりと一般的な風邪としてはやや非典型的な症状を呈することも珍しくありません。
当院では発熱患者は一般患者と動線を分けて診察し、COVID-19陽性が判明した際には他の患者と交わることがないよう徹底しています。また、診察室は換気・空気清浄機を常時稼働し、都度消毒もしておりますのでご安心ください。
緊急受診サイン:発熱, 風邪症状
主な検査:鼻腔ぬぐい検査(迅速抗原検査, PCR検査)
代表的な治療:対症療法, 抗コロナウイルス治療薬(重症の場合)
インフルエンザウイルス感染症
インフルエンザウイルスが原因となって起こる気道感染症のことをいい、風邪症候群の一種ともいえますが、インフルエンザウイルス感染症の場合は通常の風邪と比較して重症化のリスクが高いため区別して考えられています。
咳、鼻水、のどの痛みなど風邪症候群と似たような症状がみられますが、風邪症候群と比較して高熱(39℃から40℃近く)になりやすく、それに伴い強い倦怠感や筋肉痛を感じることが多い疾患です。治療はタミフルなどの抗インフルエンザ薬が有名ですが、抗インフルエンザ薬はウイルスの増加を抑える働きをしているのみなので、健康な方であれば内服は必須ではなく、対症療法のみでも十分とされています。インフルエンザの流行時期は若干のずれはあるものの、冬場に流行しやすく、毎年流行が見込まれる時期にはワクチンの予防接種が推奨されます。ワクチンはインフルエンザの発症を予防するだけでなく、発症してしまった場合にも重症化しにくくする効果もあります。当院でも例年インフルエンザのワクチン接種を行っていますので、流行の時期には是非接種にいらしてください。
緊急受診サイン:発熱, 風邪症状
主な検査:鼻腔ぬぐい検査(迅速抗原検査)
代表的な治療:対症療法, 抗インフルエンザウイルス治療薬
感染性胃腸炎
何らかの病原体(細菌やウイルス)が消化管に感染し、発熱や下痢、腹痛、嘔吐などの症状を呈する疾患です。生カキなどから感染するノロウイルスや生の鶏肉などから感染するカンピロバクターなど原因となる病原体は何種類も存在しますが、基本的な治療方針は同様で、病原体が体外に排出されるのを待つというのが基本となります。症状に応じて解熱剤や吐き気止めを使用しつつ整腸剤で腸内環境を整えるという方針が多くの場合とられますが、病原体の体外への排出を遅らせてしまうことになるため下痢止めはよほどの事情がない限りは使用しません。もしかかってしまった場合には食事は無理にとらなくてもよいのですが、脱水にならないよう水分摂取を心がけましょう。また、予防のためには手洗・うがいおよび既にかかってしまっている人との接触を極力避けることが重要です。
緊急受診サイン:発熱や嘔吐下痢で水分もとれず活気がない
主な検査:必要に応じて採血、便検査など
代表的な治療:対症療法
高血圧症
血圧が一定値以上(年齢や家庭で測るか病院で測るか等により基準値は若干異なります)となる状態を言います。
高血圧単独では自覚症状もなく、日常生活で問題になることはほとんどありません。しかし、高血圧を放置すると血管に負担がかかることで動脈硬化が進行し、血管自体の病気の他、脳や心臓、腎臓の疾患につながるリスクも高くなるため適切な血圧でコントロールをすることは極めて重要です。日本食は欧米食と比べて健康的だというイメージをお持ちの方も多いと思われますが、血圧上昇に大きく関係する塩分に関していえばむしろ高くなりがちな傾向にあるため注意が必要です。また、血圧は食事のみならず、気候や体調、生活習慣によっても影響を受けるため諸々のリスクに注意を払いつつ治療を行っていくことが重要です。
緊急受診サイン:健診あるいは自宅や外出先での計測で異常値に気づいたとき
主な検査:採血, 心電図, 血管エコー, 心エコー(合併症の評価)
代表的な治療:食事療法, 運動療法, 薬物治療(内服が中心)
糖尿病
糖尿病はインスリン作用の不足による慢性高血圧を主徴とし、種々の特徴的な代謝異常を伴う疾患群で、その発症には遺伝因子と環境因子がともに関与しています。また、代謝異常の長期間にわたる持続は特有の合併症をきたしやすく、動脈硬化を促進します。
糖尿病はインスリンを分泌する膵臓が障害され、自力でインスリンがつくれなくなる1型糖尿病と、食べ過ぎ・運動不足・肥満・加齢などによりインスリンの量が減少したり、インスリンが作用しにくくなったりすること(インスリン抵抗性)で相対的にインスリン量が不足する2型糖尿病に分類されます。1型糖尿病はほとんどの場合生存のためにインスリンの注射が必須となります。一方、2型糖尿病はインスリン注射が必要となるかは病状の程度によりますが、いわゆる生活習慣病とされるのはこちらのタイプであり、外来通院されている糖尿病患者の大半を占めます。
原因や重症化のリスクなどに違いはあるとはいえ、いずれのタイプであっても高血糖による動脈硬化のリスクにつながるということは共通しており、血糖コントロールが必要であることに変わりはありません。また、重度の糖尿病を放置すると重症感染症につながり足を切断することになったり、最悪の場合命を落としたりするなど取り返しがつかない事態になってしまうことも珍しくありません。自覚症状が出現するころには糖尿病はすでにかなり進行している可能性が高いため、定期的な健康診断や医療機関での採血検査を実施しましょう。当院でももちろん糖尿病の診断および治療について全力でサポートさせていただきます。
緊急受診サイン:自覚症状の出現(口渇、多飲、多尿、倦怠感、体重減少、手足のしびれ、傷が治りにくい、性機能障害), 健診等での血糖値やHbA1c値の異常指摘
主な検査:採血
代表的な治療:食事療法, 運動療法, 薬物治療(内服、注射など)
脂質異常症
血液中の脂質の成分のうち、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)や中性脂肪の値が高い、あるいはHDLコレステロール(善玉コレステロール)の値が低い状態のことを言います。特にLDLコレステロールの増加は血管内へのコレステロールの沈着による動脈硬化を進行させ、HDLコレステロールの低下は余分なコレステロールの血管外への排出を抑制することにより同様に動脈硬化を進行させます。治療の基本はまずは食事・運動療法ですが、異常値を放置していると動脈硬化の進行により心筋梗塞や脳梗塞などの重病のリスクが高くなるため必要に応じて薬物治療を行うことも重要です。また、心筋梗塞などにより冠動脈の治療を行った方に関しては通常以上に厳格なコントロールが必要となり、薬物治療はほぼ必須となります。また、遺伝性にLDLコレステロールが異常高値となる疾患もあり、その疾患をもっていた場合は高確率で若年での心筋梗塞を起こしうるため早いうちからの内服治療がほぼ必須となるほか、場合によっては内服だけでなく注射による治療も検討されます。
緊急受診サイン:健診などでの異常値指摘
主な検査:採血, 血管エコー
代表的な治療:食事療法, 運動療法, 薬物治療(内服、注射など)
高尿酸血症
遺伝子DNAをつくる材料のひとつであるプリン体が体内で過剰になり、その結果作られるのが尿酸です。尿酸が過剰につくられるか、つくられた尿酸が適切に排泄できないか、あるいはその両方かによって高尿酸血症をきたします。高尿酸血症により尿酸が結晶化することで痛風をきたします。高尿酸血症の原因は体質によることもありますが、プリン体の多いものの食べ過ぎやお酒(特にビール)の飲みすぎなどが大きく関与していることが多い疾患です。治療は食事療法を中心に行いますが、数値が速やかに改善しない場合には内服治療を行います。また、痛風発作を起こしてしまった場合には急激な尿酸値の変動によって症状が増悪するため痛み止めで症状が改善するのを待ち、症状が改善した後に高尿酸血症の治療を開始します。
緊急受診サイン:健診等での尿酸値異常指摘, 痛風発作(足の指の付け根などが痛む)が疑われたとき
主な検査:採血
代表的な治療:食事療法, 薬物治療
気管支喘息
気管支に慢性の炎症があるところに種々の原因によってその炎症が増悪することで咳や痰が出て気管支が狭くなり喘鳴(呼吸がヒューヒューなる)をきたします。
喘息はアレルギー物質や刺激物(感染症など)が原因となるほか、天候などによって誘発されることもあります。
発作時には吸入薬や点滴で治療を行いますが、治療の基本は慢性的な炎症をコントロールして喘息発作を起こさないようにすることを目的として、吸入薬(ステロイドなど)や内服薬が使用されます。慢性炎症を無治療で放置すると喘息の発作が起きやすくなるだけでなく、気道が常に硬く狭くなった結果、QOL(Quality Of Life:生活の質)の低下をきたしてしまう原因となるため適切な管理が重要です。
緊急受診サイン:呼吸が苦しくなり、息をするとヒューヒュー笛のような音がする
主な検査:必要に応じてレントゲン、採血など
代表的な治療:吸入, 内服, 点滴
小児科
佐々木内科小児科クリニックでは、お子様の健康を総合的にサポートする「かかりつけ医」として、小児科診療を行っております。発熱や咳、鼻水、腹痛、下痢などの急な症状から、アレルギー、喘息、湿疹などの慢性的な症状まで、幅広く対応しております。
お子様は成長の過程で体調を崩しやすく、保護者の方にとっても不安なことが多いかと存じます。当院では、症状だけでなく生活環境やご家庭での様子も丁寧にお伺いし、保護者の方と一緒にお子様の健康を考える診療を心がけております。
また、各種予防接種も行っており、健康な成長を支える予防医療にも力を入れております。少しでも不安なことや気になる症状がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
地域の皆様に安心して通っていただけるクリニックを目指してまいります。
突発性発疹
ヘルペスウイルス6型もしくは7型に感染することで発症する突然の高熱と解熱前後の発疹を特徴とするウイルス感染症で、生後6カ月から2歳頃までに発症し、2歳までにはほとんどの子供が感染します。また、感染しても症状が出ない「不顕性感染」が20~40%ほどいるといわれています。典型的な経過としては突然発熱し、3日ほど高熱が続いて解熱した後に発疹が出現します。発疹が出るころにはウイルスはかなり減少しており、発疹も3~4日程度で改善することが大半です。見た目こそ派手で驚かれる方も多いですが、通常生命予後は良好の疾患で、治療も対症療法のみで経過を診ることが大半です。
緊急受診サイン:高熱に伴い、けいれんや意識障害などをきたしたとき。
主な検査:特になし(ウイルス抗体価測定は通常行われない。)
代表的な治療:内服(対症療法)
溶連菌感染症
溶結連鎖球菌というウイルスがのどに感染し、強い喉の痛みや発熱をきたす疾患です。
溶結連鎖球菌には様々なタイプがありますが、人に感染して問題になるタイプの90%以上がA群β溶結連鎖球菌というタイプのものになります。
風邪と異なり細菌による感染症のため抗生物質による治療が必要です。適切な治療を行えば短期間で症状は改善しますが、量や期間が中途半端になってしまうと従来の抗生物質が効きにくい「耐性菌」が生まれてしまい治療に難渋するリスクになるため、処方された抗生物質は決められた量をしっかりと飲み切ることが重要です。
また、感染後に適切な治療がなされないとリウマチ熱や急性糸球体腎炎といった合併症を起こすことがあるため、治療後にそういった疾患を示唆する症状がないかのフォローをすることも重要です。
唾液を介した感染経路になるため、咳やくしゃみ、あるいは同じ食べ物をとりわけずに感染した患者が自身の箸でとるといった行動によって周囲へ感染を広げる原因となります。感染した人を完全に隔離する必要はありませんが、そういった点に注意した生活が重要です。
緊急受診サイン:高熱、激しい喉の痛み(つばや水を飲むのも辛い)
主な検査:A群β溶連菌迅速検査キット
代表的な治療:内服(抗生物質、対症療法)
百日咳
百日咳菌という細菌感染によって咳やのどの痛み、鼻水、発熱などといった風邪のような症状をきたします。風邪と違い長引く咳症状が特徴で、治療のためには抗生物質が必要になります。大人では重症化することは稀ですが、乳児では命にかかわることもあるため小さなお子様がいる家庭では感染予防や感染してしまった場合の感染拡大予防が重要です。
近年百日咳の流行が全国的に問題になっています。百日咳は日本の定期予防接種ワクチンにも含まれており、ワクチン接種が済んだ直後の幼児であれば問題ないことが多いのですが、ワクチン接種から時間のたったこどもや大人はワクチンで獲得した免疫力が弱まっています。前述したとおり乳児への感染はリスクが高いため、妊娠後期にDPT三種混合ワクチンを接種し、母体の感染を防ぐとともに、赤ちゃんが抗体を持って生まれてくるようにすることで、生後1ヵ月未満の新生児期の感染を防ぐことが推奨されています。
当院でもワクチン追加接種のご相談は随時受け付けておりますのでご希望の際はご気軽にご相談ください。
緊急受診サイン:解熱後も長引く咳
主な検査:咽頭ぬぐい検査 (LAMP法、PCR検査)
代表的な治療:内服(抗生物質、対症療法)
咽頭結膜熱 (通称:プール熱)
アデノウイルスと呼ばれるウイルスが感染することで発症し、その名の通り咽頭炎、結膜炎、発熱の3つが主な症状です。プールの水を介して流行することがあるので「プール熱」とも呼ばれていますが、プールとは関係のないところで感染する場合がほとんどです。
根本的な治療薬は存在せず対症療法を行いながら自己免疫による治癒を待ちます。
緊急受診サイン:発熱, のどの痛み, 目やに
主な検査:特異的な検査はなし
代表的な治療:内服(対症療法)
RSウイルス感染症
RSウイルスの感染により風邪症状を引き起こします。ウイルス自体は特別なものではなくこどもから大人まで頻繁に感染を繰り返し、鼻水だけで済んでしまうようなよくある風邪のウイルスです。ところが新生児や1歳未満の乳幼児では重症化により命にかかわるリスクがあるため、そういったお子様がいたり妊娠中であったりする方においては注意が必要な感染症になります。そのため妊婦の方には胎児の免疫獲得のためRSウイルスワクチンを接種することが一般的です。
1歳未満の場合、RSウイルスの検査は保険適用で実施できることがありますが、1歳以上や大人の場合は重症化のリスクが低いため検査を行う場合は基本的に自費診療となります。
治療は通常の風邪同様対症療法となります。小さいお子様がいて心配の場合は遠慮なくご相談ください。
緊急受診サイン:1歳未満乳幼児の風邪症状
主な検査:咽頭ぬぐい検査 (迅速検査キット)
代表的な治療:内服(対症療法)
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎は、かゆみのある湿疹が主となる皮膚の病気で、良くなったり悪くなったりを繰り返します。遺伝的要因(気管支喘息やアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎などの家族歴)に環境要因が加わって発症し、皮膚のバリア機能や水分保持能の低下という機能障害が起きます。これにより、皮膚が乾燥・炎症を起こしてかゆみを強く感じ、また外から抗原物質(食物やラテックスなど)が侵入しやすい状態になってしまいます。
治療の基本は、原因物質の検索と対策、皮膚バリア機能の補正(保湿を中心としたスキンケア)、薬物療法(炎症に対する治療)です。
必要に応じて小児科や皮膚科の専門医へご紹介させていただきます。
緊急受診サイン:改善しない皮膚炎
主な検査:アレルギー検査等
代表的な治療:外用薬(保湿や抗炎症薬等)
ヘルストロン
ヘルストロンは、昭和38年 (1963年)に厚生省 (現・厚生労働省)から医療機器として承認された電位治療器です。身体に直接電気を流すのではなく、空気のように電界がやさしく身体を包み込む方式のため、ビリっとした感触もなくご使用いただけます。頭痛、肩こり、不眠症、慢性便秘の症状を緩解します。当院で使用しているモデルは現行で流通しているものよりも高電圧(3万ボルト)の電流を流せるものであるため、より効果が得られたという声もいただいています(ただし、効果の感じ方には個人差があります)。
台数以上に同時の使用希望があった際の待ち時間を予防するために予約制をしいています。ご使用希望の方は来院時にご希望をお伝えいただくか、お電話でご連絡ください。
自費診療料金表
自費診療の料金を掲載しています。
下記以外に各種予防接種もございますが、種類が多岐にわたる上に取り寄せとなるものも多いため、ご希望の際はお問い合わせください。
(表示料金は全て税込価格です)
健康診断
【基本】身長・体重・血圧等 | ¥5,500 |
【追加項目】胸部X線 | ¥2,310 |
【追加項目】心電図 | ¥1,430 |
【追加項目】血液検査(生化学) | ¥3,150 |
【追加項目】血液検査(血算) | ¥2,010 |
【追加項目】血液検査(血糖) | ¥2,110 |
【追加項目】聴力検査 | ¥1,210 |
【追加項目】糞便検査 | ¥3,740 |
診断書作成
登園・登校許可証明書 | ¥550 |
診断書(内科・小児科) | ¥3,300 |
受験用診断書 | ¥3,300 |
死亡診断書 | ¥5,500 |